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介護保険認定申請の仕方の実際
申請方法
●介護保険サービスを利用しようとする際には、利用者または代理人がまずお住まいの市町村の役所に出かけて、介護保険窓口に置いてある「介護認定申請書」に記入することから始まります。この際、お手持ちの介護保険証(65歳以上の方はすでにお持ちのはずです。40歳以上64歳未満の方は原則としてお持ちでないため、発行してもらうことになります)を添えて申請することになります。認定申請書の提出だけなら、かかりつけ医やサービス事業者、担当ケアマネさんが代行してくれることもできます。
●あなたが、65歳以上であれば「1号被保険者」として、その市町村に住民票があるかぎり、だれでも、どんな病状あるいは病気であっても申請はできます。病名に関係なく介護や支援が必要であると認定さえされれば、申請を行った日にさかのぼって介護保険サービスを受けることができます。
●あなたが、40〜64歳であれば「2号被保険者」として介護保険サービスを受けるためには、介護が必要になった原因疾患(病名)に制限(病名が介護特定疾患である必要がある)があります。ただし「2号被保険者」になるためには国民健康保険や社会保険といった医療保険へ加入されていることが条件になります。
●介護申請は先に述べましたが、原則として、利用者ご本人が行うことになっています。もちろん家族の方がかわりに申請することができます。また介護支援事業者や、サービス事業者、かかりつけ医に代行申請してもらうこともできます。介護保険認定には必ず「医師の意見書」という診断書が必要ですので、一番身近なかかりつけ医に申請をお願いするのがあとあと便利です。もし不親切な業者に頼んだ場合、病状を無視したケアプランやサービスを無理矢理受けさせられてしまったり、かかりつけ医でない医師に意見書がまわってしまったり、など皆様にとっても不利益を被ることになるかもしれません。
以下に、介護保険の申請からサービス、更新までの流れをチャートに示しますが、申請用紙提出後しばらくして、市町村の「訪問調査」が行われます。
訪問調査
●訪問調査では、市町村から委託された訪問調査員(ケアマネージャーの資格を持つ)が、自宅まで出向いてくれ、身分を明らかにした上で、ご不自由な点、困っている点など、詳しいお話などをお聞きし、また希望すれば介護保険制度についての説明もしてくれます。訪問調査員の身分証を持たない人は訪問調査はできませんので注意が必要です。
●市町村など自治体から指定された訪問調査員は以上の訪問調査(聞き取り調査)が終わりますとデータを役所や役場に持ち帰ります。市町村の介護保険課でコンピューターを使って「一次判定」が行われます。
介護認定審査会
●続いて市町村などの自治体で「介護認定審査会」が行われることになりますがこれは別名「二次判定」とも言い、医療福祉の専門家数名による合議体で、「一次判定結果」や「訪問調査特記事項」「医師の意見書」などを参考に、8種類の介護判定(要支援1〜2、要介護1〜5、非該当および再調査)がなされます。また同時に利用者の介護度や支援が必要かどうかも決定されます。
●認定申請の日から約1ヶ月でに、市町村から申請者に対し介護認定された場合「認定通知書」、自立の場合「非該当通知書」が送られてきます。認定された場合の認定期間は初回は6ヶ月で、状態の安定した人では更新時には最長2年まで延長されます。
サービスの選択
●介護サービスを受けたい場合には、認定通知書を受け取ってから「介護支援事業者=ケアプラン作成事業者」のケアマネさんにケアプランを作ってもらうことになります(但し認定の有効期間は申請時にさかのぼることができますので、緊急時には、ケアマネさんにお願いして前倒しでサービスを受けることもできるようになっています)。ケアプラン作成事業者がわからないときには、市町村窓口や、かかりつけ医に、「介護支援事業者」を紹介してもらうことができます。もちろん懇意な事業者に直接頼んでもいいのですが、病状によっては事業者の手に負えないこともありますので、一度かかりつけ医に相談されることをお勧めします。もちろんご自分でケアプランを作ることもできますが、実際には手続き上、煩雑なのでかなり介護保険制度を熟知されていないと相当に難しいと思います。
●ケアプランを作ってもらうには、「介護支援事業者」のケアマネさんが「サービス事業者」を同伴し、利用者の自宅に来てくれて、介護の必要な状況を確認し、利用者や家族の希望を聞いたうえで「ケアカンファレンス」を開催し、利用者やご家族同席の上で、必ず利用者の同意を第一優先に、ケアプラン(介護計画)を作成してくれます。ケアプランはあくまで契約であり、もし気に入らなければ、ケアプランに印鑑を押さなければ有効にはなりません。またケアマネさんが気に入らなければ他のケアマネさんに替わってもらうこともできますし、サービス事業所ごと変更することもできます。しかし実際には人間関係などあって利用者にとって事業者にはっきりと断りにくいものです。もし事業者やケアマネさんに直接言いにい不満があれば、かかりつけ医に一度相談してみてはいかがでしょう。
●ケアマネさんは、ケアプランが決定しサービスを受けていても、最低月1回以上はご自宅まで訪問され、介護サービス状況をチェックしに来てくれます。もし苦情があれば、詳しく聞いてもくれるし改善してくれることになっています。また、病状など変化のある時には24時間対応で対応してくれ、夜間に直通の電話番号(携帯や自宅電話番号)なども教えてくれます。その他にも個人的な相談に乗ってくれたり、サービス事業者への連絡、かかりつけ医への状態説明などもしてくれることになっています。
もし、上記の内容が守られていても、守られていなくても、ケアプラン内容やサービス内容に不満があるのなら、自治体の窓口よりも、まずかかりつけ医に相談されるのがいいと思います。